便利になったはずなのに、なぜか忙しい。その理由は“設計”かもしれません。
|日出嶋有希子

「経理を自動化したい」

ここ数年で、本当によく聞くようになりました。

クラウド会計、銀行連携、AI仕訳、RPA。
便利なツールは次々に登場し、
昔に比べれば、経理の環境は驚くほど進化しています。

通帳を記帳しに行く必要もなくなり、
電卓を叩き続ける時間も減りました。

では、経理はどこまで自動化できるのでしょうか。

画像

自動化できるのは「作業」

まず言えるのは、
経理業務の“作業部分”は、かなり自動化できるということです。

・銀行明細の自動取込
・クレジットカード明細の自動仕訳
・請求書の発行
・経費精算のワークフロー化
・定型レポートの出力

特に、入力や転記といった作業は、
仕組みさえ整えば、人の手をほとんど介さずに回せます。

この領域において、自動化はとても強力です。

でも、「判断」は残る

一方で、どうしても残るものがあります。

それが「判断」です。

・この支出は資産か、費用か
・この売上はいつ計上するのが適切か
・この処理は税務上問題ないか
・このイレギュラーな取引をどう扱うか

お金を扱う仕事には、
必ず意味づけと責任が伴います。

AIは予測や提案はしてくれます。
でも、最終的な責任は引き受けてくれません。

ハンコを押すのは、いつも人です。

自動化がうまくいかない会社の特徴

そしてここが、本質かもしれません。

自動化が進まない会社には、共通点があります。

・ルールが言語化されていない
・例外処理が多すぎる
・業務が属人化している
・前工程が整っていない

「いつもこうしている」
「前任者がそうしていた」

そんな曖昧な状態では、
仕組みはつくれません。

自動化とは、
判断基準を固定すること。

その基準が担当者の頭の中にしかないままでは、
ツールを入れても結局“あとで人が直す”ことになります。

また、例外が多すぎる業務は標準化できません。
属人化した業務はブラックボックスのままです。

さらに、申請や請求書のフォーマットがバラバラ、
承認フローが曖昧――

入口が整っていない状態で、
出口だけ自動化しようとすると、
むしろ混乱が増えます。

自動化は「魔法」ではありません。
「設計」の問題なのです。

本当の自動化とは

経理はどこまで自動化できるのか。

作業は、かなり自動化できる。
でも、責任は自動化できない。

自動化とは、
人を減らすことではありません。
人が本来向き合うべきことに、
時間を取り戻すための手段です。
入力に追われる毎日から、
数字の意味を考える時間へ。
その設計ができたとき、
経理は“処理部門”ではなく、
会社の未来を支える存在になります。

ツールを入れる前に、
まず設計を整える。
それが、遠回りのようで
いちばん確実な近道なのかもしれませんね!

設計から整えたいと感じたら、
いつでもご相談ください!


コラム一覧を見る

Contact

無料相談を受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
全て必須項目です。

カテゴリ
会社名
氏名
メールアドレス
サイトURL
お問い合わせ内容