※ 2026年6月時点の情報をもとに執筆しています
※ Editionsの機能は地域・プラン・ストアごとに段階的に提供されます。
こんにちは!
Shopifyが年2回おこなう大型アップデート「Editions(エディション)」。2026年6月17日に最新版の「Spring '26」が公開され、150以上もの新機能・改善が一気に発表されました!
…正直、150以上って多すぎますよね。
そこで本記事では、EC事業者・担当者が「今チェックしておくべき」アップデートだけに絞って、何が変わるのか、そして何を準備しておくといいのかを分かりやすく整理してみます。
各トピックには参考になる解説記事へのリンクも添えるので、気になるものは深掘りしてみてくださいね。
そもそもEditionsとは?
Editionsは、Shopifyが半年に一度、新機能をまとめて発表する仕組みです。バラバラに小出しされる更新と違って、半年分の方向性が一度に示されるので、Shopifyが今どこに力を入れているかを読み取る材料になります。
大事な前提として、Editionsで発表される機能は、大きく2種類に分かれます。
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自動で反映されるもの — 管理画面の表示速度改善やチェックアウトの性能向上など、特に操作しなくても適用される
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自分で使うか判断するもの — 新しいAI機能や設定オプションなど、知って・選んで・設定して初めて活きる
そして、機能の多くは地域・プラン・ストアごとに段階的に提供されます。「発表された=今すぐ自分のストアで使える」とは限りません。なので、気になる機能は「自分の管理画面に実際に出ているか」を確認してから動くのが安全です。
つまり、150全部を把握する必要はなくて、自社の運営に近い領域だけを見極めればOK、ということです。
★Shopify Scriptsの廃止 (2026年6月30日)
もっとも緊急度が高いのは、新機能ではなく「廃止」。
これまでも言われていましたが、レガシーの Shopify Scripts が、2026年6月30日で完全に廃止されます。
割引・配送・決済まわりのカスタマイズをScriptsで動かしている場合、7月1日以降は動かなくなりますので、 Shopify Functions への移行が必要です。
▼ 何を準備する?
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まず「自社がScriptsを使っているか」を確認する(使っていなければ、この話はスルーでOKです)
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使っている場合は、どのカスタマイズがScripts依存かを洗い出す
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Shopify Functionsへの移行を、余裕を持って進める(締切ギリギリは避けたいところ)
Scriptsは主にShopify Plusで使われてきた機能なので、Basicプランなどで運営している場合は、そもそも対象外のことが多いです。とはいえ「自社は該当するか?」の確認だけは、早めにしておくと安心です。
📎 参考:Shopify Functionsの全貌を徹底解説(tsun.ec) / Shopify公式 Changelog(changelog.shopify.com)
エージェンティックコマース — 「AIに見つけてもらう店」へ
Spring '26で最も大きな方向性が、このエージェンティックコマースです。
ひとことで言うと、お客様がChatGPTやCopilot、Perplexityといった生成AIに相談した瞬間に、自社の商品が候補として挙がるかどうかが、これからの集客を左右する、という流れです。
Shopifyはこれを支える仕組みとして「Universal Commerce Protocol(UCP)」という共通規格を整備し、Shopifyストアはデフォルトでこの仕組みに対応するようになっています。商品データを一度きちんと整えておけば、Shopify Catalogを通じて、さまざまなAIチャネルに商品情報が届く、というイメージです。
こちらは2026年6月時点では米国の購入者が中心で、日本ではまだ未展開となっています。
「じゃあ日本の事業者には関係ない?」というと、そうではないんです。
商品の「発見」自体はすでにグローバルで動き始めていて、AIが商品データを読み取ってユーザーに紹介する流れは、もう始まっています。
そして、ここで効いてくるのが、商品データの整備状態です。
Shopify公式は、Catalogで整えた商品データは、外部から機械的に集めただけのデータに比べ、AIチャット内でのコンバージョン率が約2倍高い、という発表値を出しています(これは「整っていないデータ」と「整えたデータ」を比べた差を示すもので、自社で同じ差が出ることを保証するものではありません)。
これは実質的に「新時代のSEO」に近い話です。
検索エンジンに見つけてもらうためにページを整えてきたのと同じように、これからはAIに商品を正しく理解させるためのデータ整備が、集客の土台になります。
▼ 何を準備する?
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商品タイトル・説明文・属性・画像を、丁寧に整える(これが最優先)
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特に「人気商品・売れ筋商品」から優先的にデータを充実させる
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管理画面の「Agentic Storefronts」にKnowledge Baseという機能があり、AIエージェントが自社ブランドについて尋ねている質問(営業時間、返品ポリシー、まとめ買いの条件など)に直接答えられます。数分で埋められて、AIがあなたの店を正しく説明してくれるようになるので、見つけたらぜひ
慌てずに、今やっている地道なデータ整備こそが、未来への布石になります。
📎 参考:Shopify Editions Spring '26|Agentic Commerce解説(solstar.co.jp) / Shopify Day 2026レポート(Shopify Japan)
日常運用がラクになるアップデート
派手さはないけれど、毎日の運用で地味に効く改善も多く入りましたので、いくつかピックアップします。
◇ Sidekickがさらに賢く、能動的に進化 ◇
管理画面のAIアシスタント Sidekick が、Spring '26でさらに進化しました。複数のステップを計画して実行したり、ToDoリストを書き出して複数のアクションをこなしたり、と「指示を待つ」だけでなく「先回りして動く」存在に近づいています。他社製アプリとの連携も広がっています。
◇ マーケティングの「自動操縦」— Campaign Autopilot ◇
AIが広告・メール・Shopキャンペーンなどを横断して、マーケティング施策を半自動で回す Campaign Autopilot も登場しました。ただし、これはまだ新しい機能なので、いきなり全面移行はおすすめしません。今の運用と並走させながら、小さくテストして効果を見極めるのが安全です。
◇ B2B(卸売)機能が全プランに開放 ◇
これまでShopify Plus限定だった本格的なB2B(卸売)機能 — 企業プロフィール、卸価格の設定、掛け払いなどの支払条件 — が、すべてのプランで追加費用なしで使えるようになりました。「展示会で出会ったバイヤーに『卸もやってます』と言える基盤が、追加投資なしで手に入る」のは、実店舗や製造業の事業者にとって地味に大きいアップデートです。
▼ 何を準備する?
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Sidekickは、まず日々の小さな質問(売上確認、レポート作成)から試して、能動的な提案にも少しずつ慣れていく
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Campaign Autopilotは「試すなら controlled test(管理された小規模テスト)で」
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B2Bに少しでも関心があるなら、自社プランで何が使えるか一度確認してみる
📎 参考:Shopify Editions Spring '26 Everywhere まとめ(commerce-media.info) / 2026年4月までのShopify主要アップデート整理(note / 関氏)
Editionsとの付き合い方は「棚卸し」がすべて
前述した通り、Editionsとうまく付き合うコツは、
新機能を全部追いかけることではなく、
「自社に効くものだけを定期的に見極める」仕組みを持つことです。
Editions公開のタイミングで棚卸しを行い、担当領域(決済・商品管理・マーケ・物流など)でざっくり分担して確認するだけでも見落としが減ります。
また、新しい機能を入れても、現場のフローに組み込まれなければ、結局これまで通りのやり方に戻ってしまいます。
「便利そうな機能を見つける」ところまではどの事業者でもやっていますが、そこから先の、自社の業務にどう組み込み、誰がどう使い、どう定着させるか——そこにこそ、運用設計の力が要ります。
まとめ
派手な新機能に飛びつくよりも、こうした地道な準備を積み重ねることが、結局いちばん効きます。
少人数でも止まりにくく、変化にも慌てず対応できる——そんな運営体制につながっていきます。